みなさんは、「自責」「他責」という言葉を聞いたことがありますか?
ビジネス本やキャリア論かなんかで良く語られるのですが、何か問題が生じた時に、それを自分のせいにするのが「自責」、他人や周りのせいにするのが「他責」です。
少し具体的に言ってみましょう。
仕事で目標ってありますよね。営業の数値目標だったり、業務改善しようといった目標であったり。そして、その目標が達せられない、うまくいかないことが「問題」ですよね。すなわち、理想の状態と現在の状態のギャップが問題です。「営業のノルマが達成できなかった」「業務改善アイデアを出しても、上司が納得しなかった」「重要なプレゼンがあったのだが、失敗してしまった」「彼女にフラれてしまった。」考えればきりがないほどに、生きていれば問題と直面することになります。
こういう時に、どのビジネス本やキャリア論でも、「他責厳禁」「自責すべし」というアプローチをとります。
要は、自分の努力・能力が足りなかったから失敗した、問題をクリアできなかった。決して、人のせいにしてはいけない。できなかったのは自分のせいなんだ。だから、どうやったら目標達成・問題解決できるようになるのかしっかりと自分で考えて、自分で努力していかなければならない。自分の責任なんだ!という考え方です。
なんとカッコイイ考え方でしょう。他責厳禁的な考え方を推奨する記事はたくさんみつかります。
・サイボウズ式「他責的なメンバーはチームの前進を阻害する
・INNOVATION「自責」
・意識と努力で人生は好転する「続・「自責」と「他責」〜「自分は悪くない」から抜け出し、成長したい〜」
自分を成長させていくためには、他責はやめて、自責していこう。まさに、優秀で出来るビジネスマンに求められるメンタリティだと思います。
しかし、本当にこんなライフスタイル(生き方)でいいんでしょうか。
物事がうまくいかないのは、果たして自分のせいなんでしょうか。確かに、自己成長という観点からいうと、他責厳禁的なアプローチはとってもかっこよくて、うっとりしてしまうほどのものですが、この生き方ってかなり負担にならないでしょうか。
別にデキる人になんかなる必要なんてないと思うんです。そりあ、究極的なことを言えば、デキる人になりたいか、デキない人になりたいかというと、前者をもちろん選びますが、心を病んでまで、体調を崩してまで他責厳禁・自責志向で自分を追い込んでいく必要なんかないと思うんですね。
だって、すっごいしんどい生き方じゃないですか?
むしろ、世の中生きていてうまくいかないことはたくさんありますが、どう考えたって、他人や周りのせいなことばっかりですよ。
あなたが鬱になってしまったのは、本当にあなたのせいですか?あなたが弱いからですか?
私は、環境や人のせいだと思う。そう思いたい。そう思わないと残酷すぎますよ。どの成功者もビジネス本も他責厳禁・自責志向だから、他責しちゃいけないものだと我々はすり込まれ過ぎてしまっているように思えます。こうしたプロパガンダ?が、心にプレッシャーをかけて、つぶれるひとを生み出してしまうんじゃないかなあ。
少なくとも、心を病んでしまっている人に、他責厳禁・自責志向のライフスタイルは推奨しません。
もっと、人や環境のせいにしましょうよ。仕事がうまくいかないのは上司や職場のせいですよ。
私は病んでいる時だからこそあえて、「自責厳禁」のライフスタイルを推奨したい。
あなたは悪くないんです。注意してほしいのが、他責志向を推奨するわけではありません。とりあえず自分は悪くない。強いていえば、環境や人が悪い。何でもかんでもすべてを人や環境の性にしてはいけないとは思いますが、自分のせいにしてしまって、パンクしてしまうくらいなら、人のせいにしましょう。環境のせいにしましょう。
できるだけ、楽なライフスタイルを選んでいきましょう。
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