先日、久しぶりの試合(アポ)があったので、その流れを書いていきたい。


彼女との出会いは、平日夜のストナンだった。その日は「1時間だけナンパしよう」と時間を決めて、某ショッピングモールでストナンを行ったものの、全く成果が上がらず焦燥に駆られていた。強くセットしたはずのマインドセットもはがれ落ち、「道を尋ねる」だけで終わるような情けない声かけに終始してしまっていた。

もう今日は諦めて帰ろうと思い、ショッピングモールを後にしようとしたその時。モールの出口に彼女は居た。彼女はタクシー待ちをしていた。肌が白く、目が一重で、韓国人のようだったので、ここでは便宜上K(コリアン)子と呼ぼう(ケーゴさんの日記のような書き方をしているのは、彼を本当に尊敬しているし、自己流でダラダラ書くよりも良いと思うからだ。)。この日は、「道聞きルーティン」や「一人で飲めるところないルーティン」といった間接法の声かけでことごとく失敗していたので、最後は思い切って直接法でやってみようかと思った。


自分:Hi. I decided to talk to you because you look attractive.
K子:Hahaha. Where are you from?
自分:From Japan.
K子:I am from Japan.



なんと、日本人だった(笑)。


K子は、普段は大学生をしていて、仕事(アルバイト)でショッピングモールに来て、帰りのタクシー待ちをしていたらしい。まさか日本人だとは思わず、かなり動揺し、直接法で声をかけたにも関わらず、ここから改めて「道を聞きルーティン」を発動してしまった。すると、「じゃあ一緒に行きますか。案内しますよ。」と近くまで歩いて案内してくれた。「普段何をしている人?」なんて15分くらい歩きながら話をして、別れ際にバンゲ。1週間後にアポがセットされた。アポ取りの際は必要最小限の会話にとどめ(サウザーさんの言う「鬼事務的」)、当日を迎えた。



試合に臨む前は、ケーゴさんのノートを何度も読み直したのは言うまでも無い。


○ケーゴ「初note ~ 全てはゴールのためにーー ~」

https://note.mu/kgo_number10/n/n402005f63c2b



アポ当日。


自分:先週会ったときよりも3倍は可愛いね!今日は気合いいれてきてくれたの?
K子:そうですか?いやむしろ普段より気合い入ってないです(笑)。


笑顔を引き出してリラックスした空気を作りだそうとした開口一番のルーティンだったが、彼女はそっけない反応。難しい試合運びになるなと直感した。


19時からショッピングモール内のカジュアルなパブでキックオフ。


直接法によるストナン後のアポの成立だったので、Attractionフェーズはクリアされていると判断し、Comfort-Buildingフェーズから試合を進めた。ここでの失敗は、L字で座らなかったこと。スクエア方の四人がけのテーブルなので、対面で座ってしまった。これにより、スキンシップの選択肢を自分から消してしまった。普通に堂々とL字で座ろう。理由は「近くで話したいから」で良い。これは必ず徹底しなければならない。


ビールで乾杯し、1杯目を飲み終わるまでの30分くらいで、K子の今の生活の話、仕事の話、地元の話などを進めた。NLPに基づき、ラポール形成に努めた。彼女は東京出身の20歳。高校卒業後、単身で海外渡航してこの国に来ており、チャレンジングな生き方をしている。彼女の自分の興味に正直な生き方、自尊心を会話で肯定していく。会話の割合(カンバセーション・ポゼッション)はほとんど彼女で、私は仕事のことを聞かれて少し話したくらいだ。ケーゴさんのnoteのとおり、仕事は熱い情熱を持って取り組んでいることを伝えた。


2杯目のビールを頼み、そこから中学生・高校生の頃の話をはじめ、初恋の話に移行する。順当な流れだ。そして、K子は日本人との交際経験はなく、過去に韓国人、現在は米国人と交際していた。この米国人とは遠距離恋愛中である。過去のアポで、相手から彼氏がいると言われて、動揺を見せて男としての価値を毀損した反省を活かし、「ふ~ん、そうなんだ」で淡々と返す。ここから、彼女に対する好意を伝えるフェーズに移行した。肌やネイルなどを褒めつつ、会話に情熱を注いでいく。試合開始から1時間程度経過した。


自分:出会ったときのこと覚えてる。女性として、とても魅力的だと思ったから声をかけたんだ。

K子:ありがとうございます。

自分:どうして俺とまた会おうと思ったの?

K子:日本人の友達が欲しくて。人脈が欲しいんですよ。


??


ここで予想外の応え。話を聞いていると、この国で日本人の友達が全然いないため、人脈を広げるために会おうかなと思ったとのこと。日本人で声をかけてくる人はほとんどいないため、面白そうだなと思ったとのこと。

金融日記読者である俺は、彼女の言葉を真に受けない。こうして、1対1で会ってくれている以上、何かしらの男性的魅力を彼女は感じているはずだ(いつでも行動を見なければならない。女は言行不一致だ。)。そう思って、また他愛のない話を繰り返し、また好意を伝え、同じような何気のない繰り返しで時間を浪費していく。気のない相手とはキスや手を繋ぐのも嫌だという彼女の言葉に対し、手を差し伸べて手を繋ごうとするも、拒否される。ダメだ。このままじゃ。ラポールはある程度形成されていると思うが、性的関心を伝えられていない。


気がつけば22時だ。手応えのない段階で、店を変えるという選択肢もあったが、ロジスティクスの甘さから次の店を想定できていなかった。市場調査の不足を痛感。本当は21時くらいで、次の店に移動するか、アグレッシブな段階にフェーズシフトしてみる必要があったかもしれない。


この時間帯で、「背が高いし、若いし、アジア人女性にモテそう」と言われたので、自分の男としての価値を無理矢理上げる作戦に出た。最後のスパートだ。


自分:ぶっちゃけ、自慢でもなんでもないけど、女性から言い寄られる、誘われることはある(本当は無いけど(笑い))。顔だけで言ったら日本人より整っている子は多いし、そういう子に誘われて食事に行ったことがある。でも、可愛いだけの女の子になんか惹かれないんだ。大切なのは、自分の心がこの子のことをもっと知りたいかどうか感じるかどうかだと思う。フィーリング(Feeling)というのかコネクション(Connection)というのかわからないけど。普段プロジェクトで忙しいから、ただ可愛いだけの子に時間を割いて食事に行ったりしない。でも、K子は、前回会って、今日も会って、こうして話して、自分を持って生きていて、女性としてとても魅力的だし、もっと君のことを知りたいと思っている。

K子:ありがとう。気持ちはとっても嬉しいです。でも、私には付き合っている彼氏がいるから、そういうことはできない(裏切れない)。


ダメか。


でも、この時の彼女の表情は今日で一番嬉しそうだ。そして、アポ中に気になっていたことを追求する。


自分:ねえ。さっきから気になってたんだけど、K子って、目を合わせるのが苦手なの?

K子:(ドキっとした表情で)目を合わせるのダメなんです。

自分:俺の目を見て。

K子:(じっと目を見る)

自分:ほら、こうして目を見て話してくれるじゃん。

K子:(笑顔)

自分:素敵な目をしているよ。

K子:見過ぎですっ!こんなに目を見つめられたの人生で初めて(笑)


空気が緩む。隣の席だったら、ここで手を繋いで、キスをするタイミングだろう。しかし、シートアレンジメント(席次)が不十分なため実現せず。また他愛もない話に戻ってしまい、時間は23時。これ以上は自宅に居る妻子への説明を考えると引っ張れない(本当なら23時までには解散したかった。そのためには19時試合開始、21時にセックストライ、23時に解散というタイムラインを想定していた)。


店を出て、タクシー乗り場まで移動する。お互い車を待っている間に。


自分:もう少し二人で一緒にいたい。

K子:この時間からどこに行くんですか?


ロジスティクスを詰め切れていなかったため、次の店の当てない。かといって、強引にセックストライする(ホテルに誘う。もしくは、K子の家に行こうよと言う。)には、インディケーターがあまりにも出ていなかったと思う。車に乗る彼女を見送り、敗戦の帰路についた(今でも思うのだが、ド初級プレイヤーなのだから、セックストライして、完全にストップロスをした方が気持ち的にすっきりして良かったと思う)。



■振り返り■

(1)ロジの甘さ(詰めの甘さ)

まず、席次を対面にしたのが大失敗。横並びか対面は絶対にマストだ。ここは落としてはいけないポイントだ。そして、レストランからの2軒目に展開する調査が不十分。2軒目のバーを用意しておく必要がある。流れを変えたい場合に行く2軒目、ホテルへとスムーズに誘導するための2軒目の調査が不十分。

(2)会話のメリハリ
1軒目で4時間滞在するという冗長さ。2軒目の開拓とも連動するが、ダラダラ話してはいけない。集中力も切れてきたし、ここで時間を使ってしまえばしまうほど、後半がきつくなる。家族との関係で泊まりは困難のため、21時か22時にはホテルに誘導するようにしたいので、無駄に繰り返し繰り返し他愛もない話をするのは不要。

(3)セックストライ

レストランの中でハンドテストを失敗したこと、繰り返される「友達が欲しかった」発言、IoIが見られなかったことから、リーガルリスクを意識し、思い切ったシュートを打たなかった。このことが、スロップロスするかどうかの判断を難しくすることになった。結論、一旦ストップロスして、どこかでザオラルをする予定だが、明確に損切りを確定させるためには強引なセックストライもしてみる価値はあっただろう。アグレッシブにやった方が、恋愛工学のラーニングカーブがスティープになるというのは、所長の言うとおりだと思う。

(4)未履修の恋愛工学

会話の流れから、「ボーイフレンドクラッシャー」を学んでおくべき必要性を感じたので、すぐに購入。しっかりと頭にたたき込んでおこう。

(5)未発動の恋愛工学

終盤でダブルバインド「ねえ知ってる?」ルーティンを使っても良かった。学んだ恋愛工学を十分に活用できていない。会話中は頭を働かせて、適切な対応をしていく冷静さを鍛える必要がある。



他方で、ストナンからアポを実現させたことが人生で初めてだったので大きな自信になった。次は同じ失敗をしないよう、しっかりと準備をして望みたいと思う。


俺は何も失っていない。これからも愚直に試行回数を重ね、泥臭くゴールを狙っていくだけだ。俺は必ず芸術的なゴールを決める。大丈夫、俺はできる。