4月7日(火)。
私は心療内科の門をたたいた。受付の女性の感じが非常に良い。また、平日だというのに、他の患者さんで待合室はいっぱいである。若い女性、私と同じくスーツ姿のサラリーマン、一見しただけではとても心の病に冒されているとは思えない外見の方々ばかりだ改めて、現代には、心の病と戦っている人が多いのだなあ、ストレス社会なのだなあと認識させられる。


インターネットで調べてみたところ、例えば、うつ病なら10人~15人に1人は生涯のうちに一度は発症すると言われている。
そのほかにも、パニック障害、不安障害、適応障害などを入れれば、5~10人に1人は心の病を発症するのではないか


さて、待合室でしばらく待った後、私の受付番号が呼ばれたため、診察室に入る。
決して名前で呼ばないのはプライバシー(個人情報)の配慮からだろう。


診察室に入ると、おそらく50歳くらいの男性の医師(精神科医/以降、先生と呼ぶ)が迎えてくれた。
私は、過去に一度心の病を患っていたこと、それからこの4月のパニック発作発症等の経緯を話した。私は事前にインターネットで色々と症状について下調べをしていたため、このように話したと記憶している。


「先週土曜日にパニック発作をやりました。それから、胸が苦しかったり、チクチクしたり、首が凝ったり、口が渇いたり、全身が緊張しているかのようです。この4月から異動して、自分の担当業務を説明された際に、こんなのが自分に務まるのかと不安になってしまい、それがストレスとなって、パニック発作を起こし、それからも自律神経が乱れてこのような身体症状が出ているのだと思います。」


まず私の見立ては間違っていないだろう。先生は私の説明と見立てを聞いて、同意しているようであった。それから、先生は私に真剣な目で問いかける、「どうしたいですか? ○○さんは、この状況を乗り越えたいですか?」と


私は、「もちろん乗り越えたいです。今は目の前の仕事に不安を感じて、パニックになっているかもしれない。だけれど、仕事で活躍したい。」と答えた。


先生は、「そうですか、では薬飲んでチャチャっと治しちゃいましょう。」と言ってくれた。心強い言葉だった。
私はパニック障害なのか、自律神経失調症なのか、適応障害なのか、鬱なのか、先生は病名を口にすることはなかった。それは、初診の段階で下手に病名を出すことで、患者である私に先入観や予断を与えたくないという判断なのだろうと分析している。(2015年11月現在、未だに先生から病名を聞くことはない。)


そして、先生が処方してくれたのが、リーゼミラドールである。
次回は、この2つの薬について説明したい。